臍帯血保管サービスは必要か? やらない選択をした理由
こんにちは。ワークライフパパです。
今回は最近よく耳にする臍帯血保管サービスについてご紹介させていただきます。
臍帯血は出産時に切断した臍帯(へその緒)に残っている血液のことで、様々な病気の治療に使えるのではないかと期待されているものです。
出産時しか採取できず、それ以降はほしいと思っても手に入らないものになりますので、悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
我が家はこの臍帯血保管サービスを悩んだ末にやらない選択をしました。
その理由についてもお話できればと思います。
臍帯血保管サービスとは?
臍帯血保管サービスとは、出産時に切断した臍帯(へその緒)の中に残っている血液を保管するサービスです。
臍帯血には血液を作る造血幹細胞や間葉系幹細胞が豊富に含まれており、様々な病気の治療に北ができると言われています。
また、臍帯血を用いた治療法は30年以上の歴史があります。
このように様々な病気の治療に効果があるとされている臍帯血を実際に治療に使うまでの間保存しておくのが臍帯血保管サービスです。
出産のときに出る臍帯血の使い道は主に3種類です。
・公的バンクに寄付(無料)し、白血病などの患者さん(第三者)に使う
・民間臍帯血バンクに保管(有料)し、本人(家族)が病気になった際に使う
・医療用廃棄物として破棄する
公的バンクの臍帯血保管と違うところは、本人の臍帯血を本人に使用するため、適合率が100%であることです。
大切なお子様に万が一病気が発覚した際に臍帯血を使用することで適合率を気にせず治療に専念できるというメリットもあり、保険として保管される方も増えています。
臍帯血保管サービスを提供している企業
日本で臍帯血保管サービスを提供している企業は2社のみとなっています。
・ステムセル研究所
・株式会社アイル
これらの2社は厚生労働省に届出を行って運営されている公認企業となります。
ステムセル研究所の特徴
ステムセル研究所は日本の臍帯血保管サービスの95%以上のシェアを誇っている最大手の企業です。
保管実績が20年以上と長く、保管件数も約70000件と実績が豊富で臍帯血の保管をするならここと言っても過言ではない国内トップ企業です。
全国の産科施設と提携しているため、案内をされた方も多いのではないでしょうか。
我が家も産院からステムセル研究所を案内されました。
最先端の細胞凍結技術と24時間のコールセンター対応で、いざ臍帯血を使うとなった際も安心できます。
最新の凍結技術や保管の品質管理が徹底されていますが、その分値段が高めという特徴もあります。
ステムセル研究所の臍帯血保管サービスは3つのプランがあります。
それぞれの料金と特徴を下記にまとめましたので、参考にしてください。
株式会社アイルの特徴
株式会社アイルはステムセル研究所と並んで厚生労働省に届出を出している公認企業で、国内のシェアは約2%となっています。
米国血液銀行協会(AABB)による認証、および定期監査(2年に1度)を受けており、治療に用いる細胞の保管をする施設として所定の要件を満たしているかを確認されています。
株式会社アイルはIMS(Itabashi Medical System)グループに属しており、関東を中心とした33の病院や8つのクリニックからの検体検査を一手に担っているため、医療用の細胞の取り扱いには実績があります。
株式会社アイルは臍帯血保管の1プランのみとなっており、基本的に1年ごとの更新制です。
ステムセル研究所と比較して、料金が安いことが特徴です。
提携している病院数は少ないので、提携外の産院で株式会社アイルの臍帯血保管をお願いする場合は産院と交渉して産院の先生に保管キットを使用してもらう必要があります。
また、保管キットの受け渡しなどを妊婦さん(旦那さん)がやる必要があります。
株式会社アイルは外部認証も受けている最新の保管施設で、かつ、料金はお手頃なので、コストパフォーマンスに優れています。
我が家が臍帯血保管サービスをやらなかった理由
ここまでご紹介してきたように臍帯血保管サービスは万が一のお子様の病気に備えるという点で、とてもいい選択肢だと思います。
しかし、私たちは夫婦で何度も話し合い、お互いに色々調べた結果、『やらない』という結論に至りました。
私達が紹介されたのはステムセル研究所で、担当の方がとても丁寧に説明してくれました。
しかし、やはりコストが高いことが非常にネックとなりました。
ここまでご紹介してきた通り、臍帯血保管サービスは保険としての役割があると思っています。
ステムセル研究所は10年保管でも¥275,000(ベーシックプラン)と高額で、とても即決できる金額ではありません。
そこで、保管された臍帯血が使われる割合をステムセル研究所に聞きました。
ステムセル研究所ではこれまで約70,000人分の臍帯血を保管してきています。
その中でこれまで実際に臍帯血が病気に使用された例は34例とのことでした。
つまり臍帯血を実際に使用する確率は 34 ÷ 70000 × 100 = 約0.05%です。
我が家では0.05%で起こる確率のケアに¥275,000は出せないという結論に至りました。
様々な考え方の方がいるので、わたしたちの選択が必ずしも正解ではないと思います。
ですが、臍帯血保管サービスをやるか迷っている方の考え方の参考になればと思います。
まとめ
今回は臍帯血保管サービスについてご紹介させていただきました。
臍帯血はこれから産まれてくるお子様が万が一脳性麻痺や血液疾患等になってしまった場合に使用することで治療ができる可能性があります。
出産時にしか採取できず、様々な病気の治療に使えるというのはとても魅力的だと思います。
一方でコストが非常に高いというのもまた事実です。
みなさんも夫婦でしっかりと話し合って、自分たちと産まれてくるお子様の未来のためにどういう選択をするのがベストなのかぜひ考えてみてください。
ではまた。